症例紹介

CASE

  • 2024.7.4

No.240外科症例(犬、膀胱結石)

健康診断の際に膀胱結石が見つかった11歳のシニア犬です。

いよいよ血尿の症状も出始めてしまい、この度手術を行うことになりました。

術前検査の心臓エコー検査にて、僧帽弁閉鎖不全症という心臓病も見つかりましたが、手術・麻酔ともに何事もなく無事終了しました。
僧帽弁閉鎖不全症はわんちゃんの心臓病で中で最も発生率が高い病気です。心臓は全部で4つに区切られています。(右心房、右心室、左心房、左心室)
その中でも、左心房と左心室を分け隔てているのが僧帽弁です。僧帽弁が閉じた際に隙間が生じており、そこから血液が逆流するため、聴診で心雑音が聴こえます。年齢とともに発生率が高くなり、ワクチンなどの健康チェック時に病気が見つかる子も少なくありません。
ただし、聴診器だけでは病名までつけることまではできませんので、胸部レントゲン検査や心臓のエコー検査を行い、病気の診断とステージ分類、治療が必要かどうかを詳しく診ていきます。

 

手術を行ってみると、細かい膀胱結石が無数に出てきました。

摘出した結石を分析にまわしてみると、シュウ酸カルシウムとリン酸カルシウムでした。

 

 

シュウ酸カルシウムはわんちゃんでも多く見受けられる結石です。高齢犬で多く認められます。十分に飲水を摂らせることが予防方法ですが、体質などで結石ができやすい子もいますのでなかなか難しい面もあります。

膀胱結石は誰もが起こり得る病気です。そして、確実な予防策がないため、定期的な健康診断でしっかりとチェックしていきましょう!

 

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