症例紹介

CASE

  • 2024.11.1

No.282外科症例(犬、ポメラニアン、胆嚢粘液嚢腫における胆嚢切除)

15歳のポメラニアン君。

今まで、様々な病気を克服し、最近はとても元気に過ごしていました。

病歴・・両側会陰ヘルニア(手術に整復済み)、前立腺肥大(去勢手術により良化)、膵炎、肝不全(胆石症)、気管虚脱

3日前から食欲が低下しているとのことで来院されました。9年前から当院に通って頂いている子ですので、何となくいつもの様子と違うと感じました。いつもはとても元気で活発ですが、この日はとても静かでした。

そのため、飼い主様と相談して検査を行わせていただきました。

検査をしたところ、黄疸所見がみられ、さらに肝酵素が測定できないくらい高値になっていました。

肝酵素ALT 3780U/L(正常は10-125)、肝酵素ALP1882U/ L(正常は23-212)、黄疸指数TBil6.3mg/dL(正常は0-0.9)という血液検査結果でした。

また、超音波検査では胆嚢粘液嚢腫所見(胆嚢の中がカチカチに固形化した状態)が認められました。

以上の結果から、胆嚢粘液嚢腫による黄疸と診断しました。状態からすると、緊急手術が必要と判断しました。

飼い主様の意向により、夜間緊急手術を行うこととなりました。

「胆嚢摘出手術」を行い、総胆管の洗浄を実施しました。

取り出した胆嚢はゴムボール状に固形化し、重度に粘性を帯びていました。

手術により、徐々に黄疸も改善し、元気に退院できました。再検査では、肝酵素ALT444U/L(正常は10-125)、肝酵素ALP388U/ L(正常は23-212)、黄疸指数TBil0.5mg/dL(正常は0-0.9)まで良化し、元気な姿を見せてくれました。

        

 

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