症例紹介
CASE
- 2024.12.9
No.288外科症例(犬、胆石、胆嚢摘出術)
症例は7歳のフレンチブルドッグ。健康診断のレントゲン検査とエコー検査にて、多量の胆泥と砂状の胆石が見つかり、手術を実施しました。
レントゲンでは胆石は白く描出されます。
エコー検査で白く点状に描出されているのが砂状の胆石(黄色い丸)です。右手に白く映っているのが胆泥(水色の丸)です。
胆石は、石が胆管に詰まって閉塞を起こしたり感染が起こらない限り、必ずしも治療は必要でないとされています。その一方で、胆管閉塞自体は突然起こります。閉塞が起こると、強い痛みを感じますし、場合によっては命に関わります。そのため、胆石症の子は常に細心の注意が必要です。
飼い主様との相談の末、症状がないうちに胆のうを摘出し、今後お家でのんびり安心して生活できるように外科の選択となりました。
手術で摘出した胆のうの内側(粘膜面)はタコの吸盤の様にブツブツと隆起しており、外側(漿膜面)は充血が強く認められました。病理組織学的検査の結果は慢性胆嚢炎でした。
胆のうの中には正常なサラサラの胆汁とべっとりと絡みつくような胆泥、ザラザラと手で簡単に崩れるような胆石が混在していました。正常な胆汁は少量で、大部分が胆泥と胆石でした。
胆汁の細菌培養検査ではActinomycesとBacteroides fragilisが培養同定されました。
術後翌日からフードもよく食べてくれ、スムーズに退院の運びとなりました。術後の定期検診も肝臓の数値も安定しています。
手術がんばって良かったね!
改めて健康診断の重要性を感じました!元気な子も健康診断は忘れずに★
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