症例紹介

CASE

  • 2024.11.16

No285.外科症例(犬、パピヨン、脾臓摘出手術:リンパ腫)

11歳のパピヨン君、最近尿が垂れるとのことで来院されました。

元気や食欲は問題ないが、尿検査で「低比重尿」が認められたため、精査をすることとしました。

血液検査のみの予定でしたが、腹部に硬結感が認められたため、レントゲン検査と超音波検査を追加することをご提案しました。

血液検査では重度の貧血(HCT19.7%)と中等度の白血球増加をみとめました。

レントゲン検査では腹部に巨大な腫瘤病変がみられ、超音波検査で脾臓腫瘤と判断しました。脾臓腫瘤は直径9.4cmもありました。

検査結果をお伝えしたところ、飼い主様は巨大な脾臓腫瘤が破裂するリスクを心配し、緊急で当日の手術をご希望されました。

そのため、緊急で脾臓摘出手術を行うこととしました。

開腹をすると、すでに脾臓は一部破裂しており腹腔内出血が認めれました。

脾臓の腫瘤はかなり大きいものでしたが、無事に摘出しました。

しかし、腹腔内のリンパ節にすでに転移が見られました。

病理組織学的検査結果は「悪性リンパ腫」でした。転移があったため、予後が悪いことが予想されます。飼い主様のご意向で抗がん剤などの治療は希望しないとのことでした。

手術後、貧血も徐々に改善し元気に退院できました。飼い主様にいっぱい甘えて嬉しそうに退院されました。これからも出来る限りのサポートを全力でさせていただきます。

 

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