症例紹介

CASE

  • 2020.1.6

No56.外科症例(猫、膀胱結石)

2週間前から、食欲不振と嘔吐、頻尿、血尿が続いていたシニアの猫です。嘔吐は1日1回あるかどうかの頻度でしたが、数日前から吐物に血液が混じり始めたことで来院されました。

体重も落ち、削痩が目立ったため、早速検査に取り掛かりました。血液検査の結果、腎不全が見つかりました。腎不全の治療と吐き気や食欲不振などの症状を緩和する対症療法を始めました。数日で腎不全の症状は快方に向かいましたが、頻尿は治まりが芳しくなかったため、膀胱の精査を実施しました。

その結果、膀胱結石が見つかったため、膀胱切開による膀胱結石摘出を行いました。

摘出した膀胱結石は、分析の結果「シュウ酸カルシウム結石」であることが判明しました。

幸い、術後も腎不全のマーカーは落ち着いていたため、手術5日目で無事退院しました。

一般的な治療に反応が悪い膀胱炎や再発を繰り返す膀胱炎の場合、基礎疾患として結石が関与しているケースも少なくありません。頻尿、血尿など症状が続く際は、一度当院にご相談ください。また、冬場は膀胱炎、結石ともに患者数が増えるシーズンです。なるべくこまめに、しっかりと水分を摂らせてあげることでリスクが軽減されるため、寒い冬でも飲水量が落ちないように気を付けましょう!

 

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MORIYA Animal Hospital
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