症例紹介
CASE
- 2024.5.24
内科症例・再生医療（猫、腎不全、好酸球性肉芽腫症候群、脂肪幹細胞療法）
腎不全ステージ４のセカンドオピニオン症例です。かかりつけ病院にて腎不全を診断され、再生医療のご希望で当院へいらっしゃいました。
食欲が落ちてしまったことにより、元々の体重より３０％も体重が少なくなり、歩くときもよろけてしまう状態でした。また、肉球は好酸球性肉芽腫という病気により、ぱっくりと割れてしまっていました。好酸球性肉芽腫とは、白血球の一種である好酸球によるトラブルです。好酸球は寄生虫疾患やアレルギー反応の時に数が増える細胞ですが、自身の健常な臓器で異常に増えてしまい炎症や潰瘍を起こします。病気の原因は現在のところ不明です。
腎不全により貧血もあったため、状況によっては輸血が必要になるかもしれないことを事前にご了承いただき、入院での治療を開始しました。入院当日に再生医療（脂肪幹細胞）を行い、その他の治療も同時に開始しました。脱水を補正するための点滴治療、造血剤治療、各種薬剤の投薬治療などを行い、12日間の入院生活も根気強く頑張ってくれました。
幸い、造血剤が奏効してくれたため輸血はせずに済みました。肉球の好酸球性肉芽腫も落ち着き始め、腎臓の数値も良くなり、無事、元気に退院となりました。現在、退院してから1ヶ月ほど経ちますが、飼い主さんの自宅での皮下点滴治療のおかげで調子は安定しています。
腎不全や好酸球性肉芽腫は生涯に渡り治療が必要な病気です。今後も定期検診でしっかり状況を確認しながら治療を進めていきましょうね。
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MORIYA Animal Hospital
モリヤ動物病院（トリミングサロン・ペットホテル併設）
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