症例紹介

CASE

  • 2022.2.10 症例紹介

No.143外科症例(犬、胆嚢粘液嚢腫)

もともと、健診で胆嚢内が固形化していることを指摘していたポメラニアン。胆嚢摘出の手術を予定していました。しかし、手術予約日の数日前に体調不良で来院されました。

突然、食欲不振と元気消失、嘔吐が見られたとのことでした。

検査により黄疸と重度肝酵素上昇、CRP上昇が認められました。そのため、胆嚢粘液嚢腫による黄疸と診断し、手術を緊急に行うこととなりました。

胆嚢内には固形の胆汁が貯留し、胆管内にもゼリー状の胆汁が詰まっている状態でした。

<胆嚢粘液嚢腫>

胆嚢という胆汁を溜めておく臓器にゼリーのようなものが溜まってしまう病気です。中年齢~高齢の犬に発生が多く、胆嚢が破裂してしまうこともある危険な病気です。

原因は不明ですが、高脂血症やホルモンの病気がある犬はかかりやすいと言われます。ホルモンの病気とは、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症などです。

遺伝的な要因も示唆されています。シェルティやミニチュアシュナウザー、アメリカンコッカー、チワワ、ポメラニアンに多いとされています。

症状は、食欲不振・元気消失・嘔吐・腹痛・黄疸などさまざまです。

診断は、超音波検査と血液検査です。ビリルビン値の上昇や肝酵素の上昇、白血球増加、炎症マーカーの高値などがあげられます。

治療は手術で胆嚢を摘出します。その後、入院治療で血管点滴や抗炎症薬などを用います。手術が成功しても合併症のリスクは高く、30%近い症例で見られます。集中的な治療はおおよそ1週間程度必要です。経過が良好な場合、その後退院し、投薬などの自宅治療に移行します。

今回の症例は、とても術後経過が良く5日程で退院し、その後も臨床症状および肝数値の良化が早く元気に生活してくれています。

胆嚢の疾患は急激に悪化し、症状が突然現れるため、定期的な検査や経過観察が必要となります。気になる方は健康診断での血液検査および超音波検査で発見できますので、ご相談下さい。

 

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