症例紹介

CASE

  • 2024.8.3

No.259外科症例(犬、脾臓リンパ腫)

12歳、人懐こい性格の可愛いシーズー君。

少しずつ体重が減少していましたが、元気もあり、飼い主様はあまり体重減少に対しては気にされていませんでした。

ある日、食欲低下と下痢を主訴に来院されました。腹部が膨満し、かつ体重が1㎏近く減少していたため検査を行いました。

血液検査では炎症マーカーCRPが重度に上昇し、レントゲン検査では腹腔内に肥大化した脾臓が認められました。超音波検査で「脾腫」であることが確定しました。

開腹手術で、脾臓を摘出する必要があるとインフォームしました。

もともと僧帽弁閉鎖不全症を患っていて心臓が悪く、麻酔のコントロールが困難であると予測されました。そのため、麻酔導入の時点で強心薬などの点滴を行い、慎重に麻酔導入を行いました。

オリンパスの「サンダービート」という血管をシーリングする機械を用いて、脾臓を摘出しました。

<血管をシーリングする利点>

①確実に止血を行うことができる

②出血を最小限に抑えることができる

③手術時間を短縮できることができる

摘出した脾臓は体重5㎏のワンちゃんの脾臓とは思えないくらい大きく、手のサイズよりの大きな脾臓でした。

摘出した脾臓の病理組織検査結果は「悪性リンパ腫」でした。

手術も無事に終わり、元気に退院していきました。

今後のがん治療について飼い主様と話し合い、1日でも長生き出来るようサポート致します。

 

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MORIYA Animal Hospital
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