症例紹介
CASE
- 2022.4.1
No148.外科症例(猫、肛門嚢破裂)
17歳の猫ちゃん、今まで何回か肛門腺破裂を繰り返し、定期的な肛門腺しぼりをしていましたが、それでも2022年2月27日に再度肛門腺炎になりました。飼い主様のご希望により、肛門腺摘出を行うこととなりました。
血液検査で腎不全が見つかったため、麻酔管理や点滴治療を徹底し、手術に臨みました。
手術は無事に成功し、元気に退院しました。術後も食欲が落ちることもなく、抜糸の日まで順調に迎えることが出来ました。
抜糸時の血液検査で、腎不全の悪化もなかったことも確認しました。傷跡もわかりにくい程、綺麗に治りました。
<肛門嚢炎/肛門嚢破裂>
肛門嚢炎は「お尻をなめる、お尻を引きずる、お尻を痛がる」などの症状で来院されることが多いです。また、肛門嚢破裂の場合は「お尻にケガをした、お尻から血が出ている」との症状を訴えて来院されます。
実際はお尻といっても、肛門嚢のトラブルが原因でこのような症状が出ます。
肛門嚢とは・・肛門の近くにある肛門嚢(こうもんのう)と呼ばれる器官です。
肛門嚢炎とは・・開口部が詰まったり、細菌感染を起こしたりなどで肛門のうに炎症が起こる病気です。肛門腺を絞らずに放っておいておくと、炎症し、化膿したりします。
肛門嚢破裂とは・・肛門嚢炎をこじらせ、破裂させた病気です。肛門を中心に4時または8時あたりの部位から出血します。そして、大きな穴が開いてしまいます。
治療方法は、抗生剤の治療や傷の洗浄・外用薬の塗布などで行います。
1~2週間ほどで治りますが、再発することが多い病気のため、定期的な肛門腺しぼりで予防することが大切です!
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MORIYA Animal Hospital
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