病院トピックス
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- 2025.7.26
歯の健康を維持するにはどうしたら良いの?
先月6月は当院で歯石取りのキャンペーンがありました。
毎年沢山のご予約有難うございます!
今回は歯石取りをして歯を綺麗にしたその後、どうしたら綺麗な歯の状態を維持出来るのかご紹介しようと思います。
歯石取りをして歯を綺麗にしたあと歯石をつきにくくするためには、人間と同じように歯磨きや、デンタルケア商品を使用しての毎日のケアが重要となってきます。
前回の歯石取りのコラムで歯磨きの重要性をお伝えしたように、歯垢がついてから歯石になるまでワンちゃんは2~5日、ネコちゃんは一週間と人間より歯石になるスピードがかなり早いので、毎日歯磨きをする必要があります。
なので、定期的にデンタルケアを続けていくためのコツと、当院にて販売しているデンタルケア用品をご紹介いたします。
まずは歯ブラシのご紹介です。当院には2種類の歯ブラシが置いてあります。
1つ目のシグワンの歯ブラシはヘッド部分に360度毛があり、どこからでも磨くことができるので、歯ブラシトレーニングを始めたばかりや、歯ブラシが嫌いでなかなかやらせてくれないワンちゃんネコちゃんにおすすめしています。
2つ目のLIONの歯ブラシは、3種類あり用途に応じて使用できるようになっています。
健康なお口のデイリーケアには「青色」のラウンド毛タイプ、歯面の歯垢をかきとってくれるので歯垢が溜まりにくい子にオススメです。
できはじめの歯周ポケットケアには「ピンク色」のダブル毛タイプ、超極細毛とラウンド毛どちらも兼ね備えており、歯周ポケットと歯面の歯垢をかき出します。
歯周ポケットのしっかりケアには「白色」の超極細タイプ、毛が細いので歯周ポケットの歯垢をしっかりかき出してくれます。
LIONの歯ブラシは一般的によく見る人間と同じ形の歯ブラシで、一番デンタルケアに向いてる形とされています。毛が柔らかく持ち手部分も握りやすい、飼い主様にとっても扱いやすいものになっています。
※歯ブラシは毎日使っているとだんだん毛の部分が劣化してくるので、1ヶ月に1回程度を目安に交換をお願いします。
どちらが特別良いという訳ではないですので、その子にあった歯ブラシで続けてあげることをオススメします。
次にハミガキの際に一緒に使用することを推奨されている、動物用の歯磨き粉です。
当院で販売している歯磨き粉はペーストとジェルタイプがあります。
ペーストはチキン・シーフード・バニラミントの3種類のフレーバーがあり、
ジェルはグリーンアップル・ローストチキン・フレッシュリーフの3種類があります。
どちらもフレーバーの種類が多く、気に入ったものがあると「おやつだ!」と喜んでハミガキしてくれる子が多いようです。
ジェルやペーストを使ってハミガキをすることで、歯垢をつきにくくしたり、口臭・歯周病の予防などにもなりますのでぜひ気に入ったものを見つけてあげてください。
「歯ブラシでのハミガキが難しくてデンタルケア用品のみでケアをしている」という方や、「ハミガキだけだと心配でケア用品も併用して使っている」という方も多いと思います。
ケア用品だけでのケアですと、最低3つのケア用品を組み合わせて使わなければ効果が出ないと言われています。
当院では、噛んで歯垢を付きにくくするデンタルガム
日々飲んでいるお水に混ぜるだけでお口の中の衛生環境を管理してくれるアクアデントフレッシュ
普段のご飯に混ぜるだけでお口の健康をサポートしてくれるオーラルケアサプリやプロデン
歯茎のマッサージをしながら食べかすや歯垢を取り除いてくれるデンタルシート
口臭ケアが出来るオーラルスプレー
毎日のご飯やおやつの代わりにデンタルフード
など、様々な種類のデンタルケア用品を取り揃えています。
ハミガキとプロデン、デンタルシートとオーラルケアサプリとアクアデントフレッシュなど足りていないものを補うために使用したり、その子によって組み合わせを変えてあげると良いでしょう。
ハミガキは、初めて歯ブラシをする子や口元を触られるのが苦手な子には根気強く「慣らし」が必要です。
最初から完璧にやろうとして歯磨き自体を嫌いにさせてしまったら元も子もありません。なので、最初は口や歯に触れて触らせてくれたらおやつをあげる・褒めてあげることからスタートしてみましょう!
口を触らせることに慣れてきたら、口を開けてその状態を数秒キープしてみましょう。
上記の、口元を持って動作を制限することを「マズルコントロール」と呼びます。
マズルコントロールが出来るようになると、普段のお手入れの時に触られることへの抵抗が少なくなる分、飼い主様も、ワンちゃん・ネコちゃんにもかかるストレスも軽減することができます。
病院で検査などを行う際、スムーズに診察を行うことができるため、マズルコントロールは飼い主様にとっても動物たちにとっても必須のしつけになります。
特に動物たちは鼻先や口元を触られることをとても嫌がるうえ、大きくなってからそういったしつけをしようとすると余計に時間がかかります。
そのため、小さいころから少しずつ触れられる練習をすることがとても重要にです!それと同時に、小さいころから歯磨きの練習も行うことで予防もできます!
「嫌だけど触られると褒めてもらえる・ご褒美がもらえる」という意識を動物たちに持たせて、嫌なことではなく嬉しいことと思ってもらえるようにしましょう。
ご褒美として歯ブラシ中や歯ブラシ後におやつをあげても大丈夫です。その子の好きなものをあげて、目一杯褒めてあげてください!
歯ブラシを慣らしていく手順を細かく分けていくと、
①口元を触る
②口を開いてキープする・唇をめくって歯を出してみる
③指に好きな味の歯磨きジェルをつけて、口の中に指を入れて歯の表面をなぞってみる(※噛みつてしまう可能性が高い子は危険なので、指をいれるのはやめましょう)
④歯ブラシを歯に当ててみる(無理に口の中にいれるのではなく、当てるだけ)
⑤歯ブラシにジェルをつけて無理のない範囲で磨いてみる
⑥歯ブラシが慣れてきて大体出来るようになったら、磨いている場所や磨き方に気をつけてさらにハミガキを徹底していきましょう!
※ハミガキはできれば毎日、最低でも3日に1回はしてあげるようにしましょう。
ー歯を磨くうえで重要なポイントー
・人間と同じく歯茎に対して斜め45°の角度で、歯周ポケットの汚れをかきだすように磨きます。
・嫌がってしまうこともあるため、奥歯の磨き残しが多いです。難しいですが意識して奥歯まで綺麗に磨けるようにしましょう。口を開いておく人と磨く人の2人に分かれて、しっかりお口を開いて磨くのもひとつの手です!
・力強く磨く必要はないので、歯ブラシを押し当てず力を抜いて磨いてあげてください。
最初からできる子は少ないので出来なくても焦らなくて大丈夫!無理強いはせず、その子のペースで少しずつ慣らしていきましょう。
歯磨きに対する印象をできるだけ悪くしないように、無理やり進める必要はありませんが「嫌がったから」とすべてのことを止めてしまうのは、「嫌がれば止めてくれるんだ」と良くない学習をさせてしまうので、嫌がったら止めるのではなく、おもちゃで遊んで気を紛らわせてみたり、少し頑張れたらおやつをあげて褒めるなどして歯磨き=楽しいことにしていきましょう!
1番重要なのは飼い主様の気力と根気です!
嫌がってもやめてしまうのではなく諦めずに根気強く、少しずつ慣らすことができれば愛猫・愛犬の病気を予防できるので一緒に頑張りましょう!
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MORIYA Animal Hospital
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