病院トピックス
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- 2025.6.5
歯石取り(スケーリング)はどうして大事なの?
みなさんのおうちのワンちゃんネコちゃんは、ハミガキ上手にできますか?
お口はデリケートな場所なので触られることに慣れていなかったり、嫌だと感じてしまう子が多く、それにより日常的に必要な口内ケアをうまく行うことができないと悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか?
歯磨きなどの口内ケアを日常的に行わないと人間と同じように動物にも「歯石」がついたり、「歯肉炎(歯周炎)」「歯周病」などを引き起こし、体への負担がとても大きくなってしまいます。
歯石の元となる歯垢(プラーク)は細菌の塊で、歯と歯茎の間にたまり歯肉炎起こす原因となります。そして、歯垢を放置することによって歯石が形成されます。
さらに犬猫は人より歯石になる期間が早く、人であれば20日程かけて歯石になっていくものが、犬猫の場合3日で歯石となってしまいます!なおのこと日々のケアが大事になってきますね…
また、一度ついてしまった歯石は通常の口内ケアやハミガキでは落とすことができなくなり、歯肉炎を放置すると「歯周病」となり重症化してしまいます。
歯周病になってしまうと口臭、歯肉の腫れ、赤みや出血を招きます。さらに進行していくと歯槽骨(歯を支える骨)が溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちたり、歯がグラつくなどの症状がみられるように。。。
さらに酷くなってしまうと歯周病の菌が血液にに混ざり全身に回って心臓や腎臓など臓器にも悪影響をもたらします。
そうなることを避け、歯石を落として元の綺麗な歯にするには「歯石取り(スケーリング)」を行う必要があります。
歯石取りとは全身麻酔をかけスケーラーという歯科専門の医療器具を使い、超音波によって歯に振動を与え、歯石を浮き上がらせて取り除くというものになります。
歯石取りを行うメリットとして、まず口臭の改善が期待されます。
犬猫の口臭の原因として一番多いのが「歯周病」です。
歯周病になると口内に菌が増殖し、ニオイの原因を作り出します。またウェットなどの柔らかいご飯食べていたり、歯周病が進行するとよだれが増え、食べかすが口の中や周りに残りやすくなるためこれも口臭の原因となります。
そしていちばん重要な問題点、歯周病・歯肉炎の予防、改善が期待されることです。
歯石取りを行わないとそれらが進行してしまい、口内の痛みによる食欲不振や、最初にお話した通り歯周病の菌が体に回ってしまいそれによる腎臓病や肝臓病、心臓病や肺炎などをを引き起こしてしまう可能性もあります。
そういったものの原点が「歯石」になるので、日々のハミガキはもちろんのこと定期的な歯石取りが重要になってきます。
歯石取りをする頻度として年に1~2回が推奨されています。全身麻酔をかけて行う施術になるので獣医師に口内の診察をしてもらい、その診断結果で歯石取りをするかどうかを判断していただけたらと思います。
当院では毎年6月に歯石取りキャンペーンを行っています。また、定期的に院内での歯磨きセミナーを行い、歯石取りを行ったあとのキレイな歯が一日でも長く続くようにお手伝いをしております。
どちらも予約が必須となっております。毎回、すぐに予約が埋まってしまいますので、口内ケアの勉強・見直しや、歯石取りを考えていらっしゃる場合はお早めにご予約を!
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MORIYA Animal Hospital
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