症例紹介

CASE

  • 2023.12.6

No.218外科症例(犬、去勢手術:鼡径部陰睾)

生後6か月を過ぎると去勢手術についてご検討される方が多いと思われます。

去勢手術は陰嚢を切開し、精巣を摘出する手術です。生まれたばかりの時は腹腔内に精巣が存在します。一般的に生後2~3か月になると精巣は鼡径輪を通って、腹腔の外に移動します。その後、正常位まで移動し、陰嚢に収められます。

しかし、一部の犬猫では腹腔内または鼡径部の皮下組織内で止まってしまい、正常位まで精巣下降できない場合があります。それを陰睾丸(潜在精巣)と呼びます。

今回、片側が陰睾丸であるワンちゃんの去勢手術を行いました。

正常位の精巣を摘出し、その他鼡径部の皮膚の下に隠れている精巣を摘出しました。そのため、切開創が2か所になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陰睾丸(潜在精巣)

犬におけるの発生率は、純血種で1~11%、雑種犬で1.7%とされる。

好発犬種はトイプードル・ポメラニアン・ヨークシャーテリア・ダックスフンド・チワワなどである。その他、どの犬種にも見られます。

潜在精巣の停留位置は、鼠径管近くの皮下または腹腔内に存在します。

潜在精巣の場合、腫瘍の発生率はかなり高くなります。腫瘍の発生率は、9.2~13.6倍となります。そのため、潜在精巣は分かった時点で、早期の去勢手術をお勧めします。

 

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