診療内容
ABOUT EXAMINATION
外科
当院での主な手術症例は、避妊去勢手術、子宮蓄膿症における卵巣子宮摘出術、腫瘍外科、膀胱切開術、胃切開術、腸管切開、腸管端々吻合術、会陰ヘルニア整復術、片側乳腺全層切除術、胃拡張-胃捻転整復術、尿路造婁術、骨折整復、膝蓋骨脱臼整復術、大腿骨頭切除術など様々な手術を数多く手掛けています。
そのほか、30グラムにも満たないジャンガリアンハムスターの開腹手術、うさぎの骨折手術、フェレットの副腎摘出手術などエキゾチックアニマルの手術も行っております。
避妊や去勢手術も、血液検査やレントゲン検査などの術前検査を含む充実したコースで、安全に行っております。 避妊手術は卵巣子宮全摘出術、去勢手術は精巣摘出術を行っております。
うちの子癌があるけど、歳だから手術が出来ないと他の病院で言われたの…
という一言をよく耳にします。
年齢で手術を諦めていませんか?
他院で手術を断られた子でも、私達は治療を諦めません! 手術が出来るか出来ないかは年齢ではなく、術前検査で異常があるかないか、基礎疾患があるかないかで判断しています。
まず、年齢で諦める前に血液検査や心臓検査をしましょう。血液検査では肝臓や腎臓の数値・貧血の有無・血小板の数値など様々な検査を行います。 もし、貧血があった場合、当院では輸血療法を併用しながら手術を行うケースも少なくありません。心臓検査では、エコー検査を行い、僧帽弁閉鎖不全症などの心疾患がないかどうか確認します。
本院では、手術最高年齢21歳の猫ちゃんを筆頭に、15歳以上の動物の手術も数多く行ってきました。 適切な麻酔管理、術後管理を行い、歳をとった子でも安心できる手術を実施するよう心がけております。
手術をしなければいけない病気だけど、高齢で心配… 他の病院では手術を断られてしまった…
そんな悩みを抱えた飼い主様を少しでもサポートできれば幸いです。
まずはご相談下さい。
内科
特に、シーズー、キャバリア、チワワ、マルチーズに多くみられる心臓疾患。
飼い主さまが気付かず、ワクチン接種や健康診断の時に偶然発見される事も多々あります。
特に心臓疾患の中で最も一般的な病気は僧帽弁閉鎖不全症(MR)です。
僧帽弁閉鎖不全症とは、心臓の左側の部屋(左心室と左心房)を分け隔てている僧帽弁が逸脱し完全に閉まらなくなる病気です。その結果、血液が心臓に滞り、徐々に心臓が肥大していく病気です。
稀に、手術をしなければいけないほど重症の症例もいますが、大多数の症例は適切な内科療法を行うことでコントロール可能です。胸部レントゲン検査や心臓のエコー検査を行うことで、僧房弁閉鎖不全症の病期を的確に判断し、症例ごとに治療計画を組み立てていきます。
しかし、内科療法は早期発見、早期治療が大切です。
僧帽弁閉鎖不全症の症状(咳、運動不耐性など)が少しでも見られたらすぐに受診することをお勧めします。
また、予防接種の際、偶発的に病気が見つかるケースも少なくありませんので、気になる症状がなくても定期的に病院で健康チェックを行い、普段から早期発見を心がけましょう。
そのほか、動物にもさまざまな代謝性ホルモン疾患が存在します。 とくに甲状腺機能亢進症、糖尿病、クッシング症候群などは多くみられる病気です。 ホルモン疾患は生活に支障をきたすような臨床症状を示すことが少なく、飼い主様が気付かない間に病気が進行しているケースも多く見かけます。
- 食餌をモリモリ食べているのに痩せてきた高齢猫ちゃん。
- 飲水量や食欲が増したワンちゃん。
- 体を掻いていないのに脱毛しているワンちゃん。
一度、動物病院に相談してみましょう。じつはホルモン性疾患が隠れているかもしれません。
内視鏡消化器科
当院では内視鏡検査や内視鏡による異物摘出に力を入れています。
特に内視鏡は異物除去、胃粘膜・腸粘膜の肉眼的診断、病理組織検査などに威力を発揮します。
内視鏡はご存知の通り、お腹を開けずに検査や治療ができる「低侵襲性」がメリットです
若齢動物での手術適応症例No.1は異物摂取による開腹手術です。
気をつけているつもりでも、飼い主様の目の届かない所で思わぬイタズラをしていた経験はありませんか?
内視鏡により、胃内異物の有無を確認し、開腹手術を行わずに異物を摘出することも可能です。
痛みもなく本人の負担がほとんどない処置のため、入院も必要なく処置後の回復はスムーズです。
内視鏡は異物を取り除くだけでなく、胃粘膜や腸粘膜の状態を肉眼的に確認し、出血や潰瘍を見つけることができ、その後の内服薬の選択にも役立ちます。
長期間、胃内に異物があると胃酸が慢性的に分泌され続ける結果、胃粘膜を荒らし、胃潰瘍を併発してしまうリスクが高くなります。
なにか誤食した可能性がある場合は、お早めにご相談下さい。
また、悪性腫瘍や炎症性腸炎(IBD)が近年増加傾向にあります。慢性嘔吐、慢性下痢などの確定診断には、病理組織検査が必要不可欠です。
懸命に治療をしても何度もくり返す頑固な嘔吐や下痢も、適切な診断・治療を行うことで上手くコントロールできる可能性があります。
ミニチュアダックスフンドに多い腸管型リンパ腫、柴犬やフレンチブルドックに多い炎症性腸炎(IBD)を確定診断し、適切な治療を行いましょう。
腫瘍科
ペットの世界でも高齢化が進み、近年では腫瘍で悩む飼い主さまも目立つようになりました。
腫瘍の治療には、早期発見・早期治療が一番重要です。発見が遅れると腫瘍が全身に転移して、手の付けられない状態になってしまうことも多くあります。
乳腺や皮膚など見える腫瘍だけでなく、腹腔内にできる腫瘍も多くあります。そういったものを早期に発見するためには、レントゲン検査やエコー検査が必要です。
ぜひ、年に1回の健康診断を受けましょう。
腫瘍の確定診断として、私たちは局所麻酔下での組織生検による病理組織検査を積極的に取り入れ、動物への負担を最小限にし、かつ迅速な検査を心がけております。
その他、針生検における検査も積極的に行っております。針生検には、ワクチン注射などで使うような細い針を使用するので、痛みも少なく、5分程で出来る簡易的な方法です。
健康診断やワクチン接種の時に、気になるしこりなどがありましたら、併せてご相談下さい。
腫瘍に対する治療は、外科治療・化学療法(抗ガン剤)・放射線療法があります。
外科治療においては、腫瘍摘出の手術では一般的な手術と異なり、マージンと呼ばれるのりしろの部分を含めて広く深く、摘出しなければいけません。腫瘍細胞は目で見てわかる腫瘍の塊だけでなく、見ても判断の付かない細胞レベルで周りの組織に手足をどんどん伸ばし、成長しようとします。
そのため、大きめに摘出しないと細胞レベルでの取り残しがおこる可能性が生じてしまうのです。その後、摘出した組織は外部の検査センターに委託し、病理組織検査を行い、病理学的な確定診断に加え、充分なマージンが取れているかを確認します。
また、当院では抗ガン剤治療も行っております。抗ガン剤によって、多中心型リンパ腫のような手術不適応の症例の治療も可能になります。
犬猫の抗ガン剤の副作用は人より少ないとも言われています。
抗がん剤治療中は普段以上に健康状態をしっかり確認し、安全で安心な抗ガン剤治療を目指しています。
皮膚科
近年、犬猫の世界でもアレルギー疾患が目立ってきました。
目の周りが赤い、体を痒がる、皮膚に湿疹が・・など皮膚がデリケートなワンちゃんネコちゃんが増えています。当院は食事性アレルギーやアトピー性皮膚炎などに対する診療を得意としております。
ステロイドを長期処方されているような方は、治療法を見直してみませんか?
少しでも副作用の少ない安全な治療に切り替えられる可能性があります。効果的なシャンプー療法の指導や院内トリミングサロンでのプロによる薬浴などを併用することで、より効果的に内服薬の服用を最低限に抑えていきます。
耳や体を掻きこわして、痒みに苦しんでいる姿は見ているだけでもツラいものがあります。
皮膚病は飼い主様が普段のスキンシップですぐに発見でき、改善していくのが直接目に見える病気です。
健康で潤った肌を手に入れ、痒みのない快適な毎日を過ごしましょう。
アレルギー疾患以外にも、感染性皮膚炎(細菌性疾患、真菌性疾患、寄生虫疾患)・ホルモン性皮膚疾患などの診療にも力を入れています。
皮膚検査により、疥癬やニキビダニ、マラセチア症、細菌性皮膚炎など今の皮膚の状態を検査し、正確に治療を行いましょう。
また、耳の痒みを主訴に来院する患者さまは毎日多くいらっしゃいます。若い子~お年寄りの子まで幅広い層の動物が悩んでいます。
気が付くと耳をしきりに掻いている、頭を振るなど痒みの行動を発見したら、それが外耳炎のサインです。重度に進行した外耳炎は耳道が狭窄し、出血や化膿まで生じます。外耳炎の完治には時間がかかるケースも少なくありません。
出来るだけ早めに治療を開始しましょう
整形外科
ペットも整形疾患になってしまう機会は大変多く、保険会社のデータでは動物病院を受診した犬の12%が整形疾患であったとされています。
ただ、私たち人間と違い、痛みを言葉で伝えることもできず、ましてや痛みをアピールすることも本能的にしないため、どうしても見過ごされやすい疾患の一つです。もしかしたら、本当はより多くの動物が骨や関節の痛みや辛さを感じているのかもしれません。
私たちは、そんなペットたちの痛みや不快感に少しでも早く気付いてあげられるように、整形疾患においても、早期発見・早期治療を心がけています。
当院では、骨折整復手術、膝蓋骨内方脱臼整復術、前十字靭帯断裂手術、関節固定術などを行っています。リハビリテーションやレーザー治療も行い、整形外科の術後ケアにも力を入れています。
こんな症状が見られたら、当院にご相談ください。
- 足を挙げる。
- 歩くときに頭を上下に動かす。
- 段差を躊躇する。
- ソファーに上らなくなった。
- 寝起きの動きが悪い。
- 後ろ足がフラフラして踏ん張りがきかない。
- 後ろ足の筋肉が落ちてきた。お尻が小さくなった。
- 爪とぎをしない。爪とぎをしていても、爪がとがっていない。
なかには、ゆっくり動いている時には症状が出ず、速足などの運動時にのみ症状が出る子もいます。また、寝起きに症状が出やすい子もいます。
ぜひ、様々なタイミングでチェックをしてあげてください。
眼科
ペットも人と同じように眼の病気が意外と多くみられます。
よくある眼の病気ってどんなもの?
当院で多い眼科症例は・・・
- 結膜炎
- 角膜潰瘍
- 白内障
- ドライアイ
- 緑内障
実は奥がふか~い眼の病気!
「目がショボショボする」、「涙や目ヤニが多い」など、いかにも“眼の症状”が強く出ます。しかし一方では、「散歩に行きたがらない」、「食欲がない」など、一見すると眼の病気とは思えないような症状が出る場合もあります。さらには、全身疾患が原因で眼に症状が出ている場合もあるため、眼科検査だけでなく必要に応じて血液検査なども行うことで、丁寧に診察を進めることを心がけています。
当院の眼科医療
当院では「視力の温存」と「痛みのケア」に重点を置いています。
点眼薬を中心に、必要であれば内服薬を組み合わせたりします。
眼の治療で一番大切なことは“しっかり毎日、決められた回数の点眼をすること”です。
そのために、飼い主様の生活スタイルに合わせた治療方針を考え、必要な目薬を処方し、点眼指導を行っています。
特に角膜潰瘍や結膜炎は日常的に見受けられる眼の病気です。
「突然、目をしょぼつかせている」や「目をこすっている」という症状がみられた場合はすぐに動物病院へ!角膜潰瘍などは治療が遅れて進行すると、眼球摘出が必要となるような場合もあります。
当院では重症例の場合、細胞シートを用いた角膜潰瘍の手術や再生医療を利用したPRP点眼治療なども積極的に行っています。
眼の病気は急に発生してしまうので、ちょっとした変化が大事なサインです。ご心配な点があればすぐに受診してください!
耳科
幼若期~高齢期まで、長きに渡り発症する外耳炎!!!
こんなに外耳炎の子が多いの⁈と思うほど、毎日のように耳の診療を行っています。
また、子犬・子猫の頃から外耳炎がみられる子が増えています。
ミミダニ症に感染している子も意外と多く、お迎えした後すぐに通院治療が必要なことも!
動物だから、「耳を掻くのは普通だ」と思っている方は要注意!
ワンちゃんネコちゃんの耳を掻くというのは、外耳炎のサインである場合が多いのです。
なかには、「耳が化膿している」や「出血している」など、辛く痛々しい状態にまで悪化している子もいます。
さらに悪化させると、「中耳炎」「耳血腫」など二次的な病気に進行する場合がありますので、早めに治療しましょう。
耳が痒くてゆっくり寝ていられない・耳を掻く音が聞こえてくる・耳を搔きながら鳴く、一緒に生活していてそんな姿をみているのは可哀想ですよね。耳の治療をすると、徐々に改善しペットちゃんだけでなく、飼い主様のストレスも軽減し安心できたと喜んでもらえることも多いです。
当院の耳診療
その子の耳の状態や性格、飼い主様の生活スタイルに合わせた治療法を検討します。
- 軽度の外耳炎・・・定期的な耳清拭処置や検診
- 必要に応じて点耳薬の処方(自宅での点耳が可能な子)
- 必要に応じて院内での長期作用型点耳薬投与(自宅での点耳困難な子)
- 中等度の外耳炎・・・耳毛抜毛や定期的な耳清拭処置
- 院内での長期作用型点耳薬投与
- 重度の外耳炎・・・耳毛抜毛や定期的な耳清拭処置
- 院内での長期作用型点耳薬投与
- 内服薬の処方や注射
院内での長期作用型点耳薬投与とは?
2種類の点耳薬があります。
①1回の塗布で「1~2週間効果」の持続するもの
②1回の塗布で「28日間効果」の持続するもの
耳の状態によってお薬や治療法を見極めて治療を進めていきます。
また、自宅での点耳薬が困難・定時的な通院が難しいなど、お忙しい飼い主様も無理なく外耳炎治療を受けていただけるよう生活スタイルに合わせたご提案もできます。
腎泌尿器科
高齢動物に多い腎泌尿器の病気!
ワンちゃんにもネコちゃんにも腎臓病はとても多く、命を脅かす怖い病気です!
特に高齢猫ちゃんを飼っている方が一番心配している病気だと思います。現状、10歳以上の猫の10%前後、15歳以上の猫の30%以上が罹患していると報告されています。
なぜ猫ちゃんに腎臓病が多いのでしょう?
猫ちゃんは飲水量が少ないことが大きな要因と考えられています!そのため、腎泌尿器の病気がとても多い動物です。
一般に、1日の理想飲水量は50ml/kgです!!!
*例:体重3kgの子は1日150ml
*例:体重5kgの子は1日250ml
こんなに飲めていますか?なかなか達成できる子は少ないと思います。飲水量が少ないと自ずと排尿回数も減り、尿が濃縮することで膀胱炎や腎不全などのリスクが高まります。
当院の腎臓病治療
腎臓病は命にも関わる怖い病気です。当院では、早期発見・早期治療に努めております。
年に2回の健康診断キャンペーンを行っており、その際に早期に発見できることも!
腎臓病の治療はどんなことをするのかと不安な方も多いと思います。
当院の腎臓病治療のステップをご紹介します。
腎臓病治療:ステップ(1)その子にあった食事指導
腎臓病と診断されると「すぐに腎臓病療法食にしなきゃいけない」と焦って購入する方が多くいらっしゃいます。実は、それは大きな間違いなのです!
当院では、ステージに合った適切な食事指導を致します。
腎臓病治療:ステップ(2)定期腎臓検査
腎臓病は多尿期から始まります。まだ尿比重が低下しただけの無症状期から始まり、徐々に体重減少や元気消失など症状があらわれて進行します。実は初めの段階では、治療がまだ必要でない場合が多いのです。その間は定期検査を行い、治療開始の時期を見極めましょう。また、治療が必要な段階の子は、治療効果を確認するためにも検査を数か月ごとにしましょう。
腎臓病治療:ステップ(3)腎臓病治療薬や皮下点滴治療
いよいよステージが進んだり、蛋白尿の出現がみられる段階で、内服薬や皮下点滴がスタートします。定期的に皮下点滴に通院してもらいます。また、皮下点滴を自宅で行っていただく場合もありますので、その場合は病院でやり方などしっかりご指導致します。
ワンちゃんも猫ちゃんも長生きの秘訣は腎臓かも!
腎不全を上手に治療することで、快適なシニアライフを送りましょう。
麻酔科
当院では手術を日常的に行っているため、麻酔においても重点をおいています。
麻酔科では「体に負担の少ない麻酔の選択」と「痛みのコントロール」を特に重要視しています。当院では、動物麻酔基礎認定医の有資格者もおり、みなさまに安心してお任せいただけるように日々努力しています。
動物たちは本能的に痛みを隠してしまう傾向が強いため、慎重に痛みを判断してあげる必要があります。痛みがあると辛いだけでなく、体にとって好ましくない反応は起こることが知られています。
- 感染を起こしやすくなる。
- 傷口の治癒が遅れる
- 痛みの増幅が起こる
当院の麻酔処置
- 術前鎮痛・・・鎮静薬や鎮痛薬の投与を手術前にすることで不安を和らげたり、痛みを緩和したりできます。
- 術中鎮痛・・・鎮痛薬の持続点滴によって手術中の痛みをコントロールします
- 術後鎮痛・・・手術した当日だけでなく、必要に応じて鎮痛薬を投与します。
当院では 手術直後からリラックスして過ごせるようなペインコントロールを心がけています。
循環器科
みんな健康そうなのに心臓病のほんとうに多いのか?
人でも心臓が悪い方はいっぱいいますね。でも、傍から見て心臓のお薬を飲んでいる方を見分けることが出来ますか?
動物も同じです。見た目は元気な心臓の悪い子が殆どなのです。
心臓病の初期は無症状の場合がほとんどです。症状といっても、息切れや運動能力の低下が見られる程度。食欲もあり元気もあるため、「加齢によるものかな」と見過ごしがち。
初期状態で心臓病の発見は困難です。
でも、心臓病は腎臓病や腫瘍と並ぶ犬の三大死因の一つと言われる怖い病気です。
実は多い心臓病!心臓病の罹患率
犬・・・犬の約4.9%(アニコム調査)
猫・・・猫の約2.4%(アニコム調査)
猫ちゃんは発見されずに突然死する隠れ心臓病が殆どなので、罹患率はもっともっと高いと思われます。
どうしたら心臓病がみつけられる?
心臓病は、さまざまな検査によって発見することができます。
一番の簡易的な検査は「聴診」です。これがとても大切な検査の1つです。
ワクチン接種や一般診療などの来院時にも手軽に出来る検査なので、年に2回以上は聴診器をあてて心臓の音をチェックしてもらいましょう。
①聴診
心臓に雑音が聞こえた場合は、心臓病のサインです。必ずレントゲン検査やエコー検査をしましょう。猫では聴診では異常が発見できない場合も多くあります。
②胸部レントゲン検査
心臓の形や大きさを判定します。また、同時に気管や肺の状態も確認します。
③心臓超音波検査
心臓の動きを検査し、重症度の判定や病名の特定に役立ちます。
また、心疾患が別の臓器の影響から発症している場合もあります。例えば、甲状腺疾患が原因の心臓肥大。血液検査などを行うことで真の原因が発見できることがあります。
心臓病の治療で何より大切なことは早期発見・早期治療です。ペットちゃんが元気いっぱいで症状がみられないうちに見つけてあげましょう。早期発見の近道は定期健診や健康診断です!
心臓病の治療
内服薬による内科的治療で進行を遅らせることが一般的な治療です。それにより、症状を緩和することが目的です。
- 利尿剤
心拡大が重度の症例や肺水腫を併発している子にはとても重要な治療薬です。また腹水または胸水がたまっている場合も使用します。 - 強心剤
心臓の収縮力を強めたり、循環を改善するために服用します。
進行した心臓病の治療に欠かせない治療薬です。血管の拡張作用もあります。 - 血管拡張薬
血流改善の効果があり、咳も軽減できます。 - 鎮咳薬
心臓病の症状といえば「咳」!せき込んで眠れない子もいるのです。
快適な日常をおくるために使用します。 - 食餌療法
塩分は心臓病の大敵です。ナトリウムの制限が必要です。その子に合った心臓病専用の医療食をご提案します。
心臓病手術が可能な高度医療病院とも提携しております。
隠れている心臓病を見つけて適切な治療を行いましょう。
呼吸器科
呼吸器の病気はとても診断が難しいのが現状です。
なぜ、呼吸器の診断が難しいのか!?それは検査が限られているからです。
一次診療施設で行える呼吸器の検査といえば、胸部レントゲン検査・肺エコー検査です。
胸部レントゲン検査で「肺野の透過度」「胸水有無」「気管の状態」などを診断します。エコー検査で「気胸の有無」「胸水の有無」「肺挫傷の有無」「腫瘤の有無」などを診断します。エコー検査の方が、軽度でも胸水や気胸の確認が出来、またスコアリングにも適していますが、肺の表面しか見れません。
その他、必要に応じて血液検査も追加検査します。
よくある呼吸器の病気
- 肺炎
- 気管虚脱
- 気管支炎
- 胸水貯留
- 肺水腫
- 肺腫瘍
一次診療施設で診断困難は場合も多く、その場合は当院から提携の呼吸器専門病院をご紹介する場合があります。
当院での呼吸器疾患の治療
まず、呼吸器疾患で一番つらいのが「息苦しい」という状況です。呼吸が上手くできず、その結果、元気や食欲も低下してしまいます。まず、血中酸素濃度の低下しているような症例では高濃度酸素室での緊急入院が必要になります。そのうえで、肺炎では抗生剤治療や抗炎症治療、肺水腫では利尿剤治療、気管支炎では抗生剤治療や鎮咳治療などさまざまな治療を行います。
また、入院が困難な子や一時退院の際には、高濃度酸素発生機のレンタル会社をご紹介し、自宅での酸素療法をご提案しています。
呼吸器の病気はとても苦しいので、1日でも早く落ち着かせてあげたい病気の1つです。
少しでも「呼吸がおかしいかな?」と気になることがあれば、早めに病院を受診しましょう。
内分泌科
内分泌疾患と聞いてどんな病気を思い浮かべますか?
そもそも内分泌ってなに?内分泌疾患とは、甲状腺疾患・副腎疾患・糖尿病などのことです。
犬でよくみられる内分泌疾患は?
- 甲状腺機能低下症
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
- 副腎皮質機能低下症(アジソン病)
- 糖尿病
猫でよくみられる内分泌疾患は?
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
どれも日常的にみられる病気です。中高齢から発症しやすい病気が多いので、症状がなくても健康診断を受けましょう。どの病気も悪化させると命にかかわる病気であるため、油断できません。
犬の甲状腺機能低下症
年齢とともに甲状腺ホルモンの分泌が低下する病気です。
甲状腺ホルモンは代謝ホルモンですので、ある意味「元気の源」です。
しかし、その甲状腺ホルモンが減ってくると、元気が低下する・食欲が低下する・食べないわりに太っている・毛が薄くなるなどの症状がでてきます。
深刻な場合、昏睡状態に陥ります。
当院でも、意識消失の状態で来院したワンちゃんが甲状腺ホルモンの薬を始めたことで元気いっぱいの姿に戻ったという症例も居ました。
甲状腺ホルモンは徐々に低下してくることが多いので、7~8歳を過ぎたら年に2回は甲状腺ホルモンのチェックをしてあげましょう。
犬の副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
犬の副腎機能亢進症はどんな症状の病気か知っていますか?
「クッシング症候群」という名前は聞いたことがある方も多いと思います。
副腎皮質機能亢進症とは、体内のステロイドホルモンの分泌が盛んになってしまう病気です。つまり、ステロイド剤を常に飲んでいる状態と同じことです。まさに体に悪そうなイメージが湧いてきますよね。
副腎皮質機能亢進症の症状といえば、やはり「多飲多尿多食!」
お腹がポッコリしていて、良くご飯を食べる。食べ過ぎるために太っているように見える病気です。しかし、その異常な食欲も病気なのです。「ただの肥満」という概念は捨てましょう。
犬の副腎皮質機能低下症(アジソン病)
副腎皮質機能低下症は内因性のステロイドが出にくくなる病気です。
ステロイドは悪いイメージを持っている方が多いと思いますが、本当は体の中になくてはならない大切な存在です。
ステロイドってどんなことに役立っているのでしょうか?
ステロイドの役割は、糖代謝・脂質代謝・蛋白代謝・電解質代謝・カルシウム代謝・免疫抑制作用・抗炎症作用などの様々な働きがあります。そのほか、神経系や循環器系などにも作用します。つまり、ステロイドホルモンは生命維持のためには必須のホルモンなのです!
そんな大切なステロイドホルモンが体内から分泌されなくなったら大変です。
副腎皮質機能低下症は命を脅かす病気です。精密検査を行い、しっかり診断してもらいましょう。
猫の甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症は一見すると元気な高齢猫ちゃん。でも、その異常な元気と食欲は病気の症状です。進行すると、心筋が肥厚してしまい、心臓にも負担がかかります。
甲状腺機能亢進症の症状は
- こんなに食べいているのに痩せてきた
- よく水を飲む
- 尿量が増えた
- しばしば吐いたり、下痢をする
- 年のわりに活発
治療は甲状腺ホルモンを抑える猫ちゃん専用の内服薬を飲ませることです。
また、お薬の効果を定期的に血液検査することで、良い状態を保ちましょう。
治療を始めると徐々にふっくらしてきて、毛艶もよくなり、見た目も若返ります。
意外と多い病気ですので、思い当たる点が1つでもあればご相談下さい。
犬猫の糖尿病
糖尿病は太っている子の病気でしょ⁈は間違いです。
痩せていても、太っていても糖尿病になる子はいます。
たとえば、遺伝性や他の病気から併発する二次的なものなど原因はさまざま。
糖尿病の症状は、多飲・多尿・多食からはじまり、徐々に体重が減少します。
糖尿病の治療は、食事療法とインスリン治療がメインです。
インスリン注射を自宅で毎日やる必要があるため、治療のハードルはとても高いです。
最近、「センベルゴ」という猫ちゃん専用の治療薬として飲み薬も発売されました!
そのため、猫ちゃんの糖尿病は治療の幅がぐっと広がり、飼い主様の負担も軽くなりました。
うちの子、糖尿病じゃないかしら?と心配な方は、定期健診で血糖値の測定をしてもらいましょう。早めに診断できたら、食事療法だけでコントロールできる場合もあります。
糖尿病こそ、早期発見・早期治療が大切です。
軟部外科
手術で一番多い領域が「軟部外科手術」です。
軟部外科といっても、どんなものか分かりづらいと思います。
軟部外科とは、内臓に対する外科手術のことです。
当院でよく行う軟部外科をご紹介
- 避妊去勢手術
- 子宮蓄膿症手術
- 皮膚腫瘤切除
- 内臓腫瘤摘出
- 膀胱結石摘出手術
- 脾臓摘出手術
- 胃内異物摘出手術
- 腸切開手術
- 胆嚢摘出術
- 外傷縫合
- 帝王切開 など
このような様々な手術を日常的に行っています。
軟部外科の需要は高く、緊急手術を当日行う場合もあります。
ホームページの症例報告集に様々な手術症例を掲載していますので、ぜひご覧ください。
エキゾチック科
当院では、予約診療限定でエキゾチックアニマルの診療も行っております。
当院でのエキゾチックアニマルの治療対象動物
- ウサギ
- ハムスター・ラット・マウス
- フェレット
- モルモット
- デグー・チンチラ
- ハリネズミ
- モモンガ・リス
- 鳥
- 亀
*亀以外の両生類、爬虫類は診療を行っておりません。
一般診察をはじめ、外科手術も行っています。
お家での飼育法やなりやすい病気など動物種によって様々です。病気のことはもちろん、エサのこと、温度管理の方法など、些細なことでもお気軽にご相談ください。
(上記以外の動物種については、お電話にてお問い合わせください。)
歯科
当院では予防歯科に力を入れています。
毎年6月には歯石除去キャンペーンを行っており、お得に歯をクリーニングできます!
歯石除去の頻度は・・・?
日本獣医歯科学会では、歯石除去の頻度を以下の通り推奨しています。
*歯周病のない子・・・「1年に1回」の頻度で歯石除去を行う
*歯周病のある子・・・「半年に1回」の頻度で歯石除去を行う
なんで!? すぐに口が臭くなる?
犬や猫は虫歯(齲歯)になりにくい!でも、、、歯石が付着しやすいのが特徴です。
犬は3~5日、猫は2周間で歯垢が歯石になってしまうのです。一度、歯石になると普段の歯磨きでは取れなくなってしまう!
だから定期的な歯石除去や毎日の歯磨きケアがとっても大切!
当院の歯科医療
健康診断のときはもちろん、ワクチン接種や診療の際、定期的に歯のチェックを行っています。歯のチェックを行った際、その子に合ったデンタルケアのご提案や指導を行っています。また、ご希望の方には動物看護師による歯磨き指導やご相談も行っております。
歯石除去が必要な場合は、施術時期や施術方法などをじっくり話し合います。
歯石がしっかり付着してしまった場合は、全身麻酔をかけて隅々まで歯石除去(スケーリング)を行います。歯石を放置しておくと歯周病が進行し歯が抜けてしまったり、根尖膿瘍や顎の骨折がおこってしまう場合も!その他、腎不全や心内膜炎のリスクも増えてしまいます。
犬猫ともに2歳で約80%の子が歯周病になっているというデータも出ています。
まずは、お口のチェックにご来院ください。
お口の健康は普段の生活から。みんなが上手に歯磨きできるように、しっかりとサポートさせていただきます♫
終末医療科
「最期は大好きなお家で、愛するご家族とのんびり過ごしたい」
この願いは人もペットもきっと同じはずです。
病気のペットたちを助けたい、世の中から辛い思いをするペットをゼロにしたい、という想いを胸に私たち病院スタッフも日々勉強し、診療に当たっています。
しかし、残念ながら全てが理想通りに完治させてあげられるわけではありません。現代の動物医療でも手に負えない病気もまだまだ沢山あります。
当院では、最期の「かけがえのない大切な時間」をご家族でゆっくりと過ごしていただくため、痛みや不安を軽減することを目標とする終末医療(ターミナルケア)を行っています。
- 飼い主様とのじっくり話し合い、一番ご納得いただけるケアや医療をご提案
- 痛みや不安の緩和・・・鎮痛薬・鎮静薬・抗痙攣薬を組み合わせ、自宅で安定できるようにサポート
- 往診治療
大好きなご家族と心安らげる最期を私たちスタッフも精一杯サポートいたします。
セカンドオピニオンについて
当院ではセカンドオピニアン症例も随時受け付けております。
病気の経過や現状をしっかり把握するため、今までの検査結果(血液検査、レントゲン検査、エコー検査等)や投薬中の内服薬をお持ち頂けると、よりスムースに行うことが可能です。(資料がない場合はお話だけでも結構です。)
セカンドオピニオンをご希望される方は、お話だけでも結構ですので、お気軽にご相談ください。


