症例紹介

CASE

  • 2023.7.13

N0.193外科症例(犬、膀胱結石、尿道閉塞)

「おしっこをポタポタ垂らす、尿のキレが悪い。」という主訴でパグが来院しました。

レントゲン検査を行うと、膀胱の中に数えきれないくらいの膀胱結石があり、尿道にも11個の尿道結石が詰まっていました。

水色の丸:膀胱結石/オレンジの丸:尿道結石

後日、手術にて膀胱結石および尿道結石を摘出しました。

本症例の結石はいずれも「シュウ酸カルシウム結石」という種類でした。犬では6歳までの子はストラバイト結石が出来やすく、7歳以降の子はシュウ酸カルシウム結石が出来やすいというデータもあります。尿道と呼ばれる細い管の中では小さな結石でさえも管の目詰まりを起こしやすく、尿道閉塞に繋がります。完全な尿道閉塞を起こすと、尿が一切出なくなり数時間で急性腎不全となり命に関わります。これが尿道結石が緊急疾患に含まれる理由です。

幸い、本症例は不完全閉塞でしたので、尿の出は悪くなっていましたが排尿自体はどうにか出来ていたため、腎不全にはならずに済みました。結石は手術で取り除いてもまた再発してしまうこともあるので、術後もしっかりとした食事管理が必要となります。

もしお家のペットちゃんが「トイレに行くけどおしっこが出ない」「おしっこの出が悪い、勢いがない」「トイレを行ったり来たり落ち着かない」「トイレでしゃがんでいる時間が長い」など、心配な点がありましたら、すぐにご相談ください。

 

 

 

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