症例紹介

CASE

  • 2025.11.22

No.311外科症例(犬、黄疸、胆管閉塞)

初診で来院した16歳のシニア犬です。基礎疾患として、腎不全を患っている症例でした。2日前から食欲が全くなくなり、かかりつけの病院を受診したそうです。黄疸数値が正常値の12倍になっており、内服薬を処方され飲み始めましたが、なかなか改善がないという主訴で当院に来院しました。

当院での検査をすると、黄疸の数値がさらに上がっており、正常値の30倍以上。数値があまりに高くなってしまっていたため、院内の検査機器では既に測れなくなっていた程です。さらに検査を進め、胆管閉塞による肝後性黄疸と診断をくだしました。

2日前にかかりつけ病院で診てもらったときよりも、肝臓の数値や炎症マーカなど劇的に悪化しており一般状態も落ちていたため、来院初日に緊急手術を行いました。胆嚢から十二指腸へ胆汁を送る胆管の閉塞を解除し、胆嚢を摘出しました。胆嚢の中の胆汁は本来サラサラの漿液性のはずですが、本症例はカチコチの固形になっていました。その結果、細い胆管に目詰まりを起こしてしまったようです。

また、手術翌日には再生医療の一種である脂肪幹細胞療法を行いました。再生医療は身体に負担がかからない治療で、手術直後でも治療可能です。血管点滴だけで治療できるため、患者さんは横になったままのんびりと入院室で治療を受けられます。シニアの子でも、一般状態が悪くても、手術間もない子でも、安心して治療をしてあげられることは最大のメリットです。今回は、胆嚢付近の炎症を抑える目的で手術後に脂肪幹細胞療法を行いました。

術後3日目からは久しぶりに食餌も食べ始めてくれ、飼い主さんも大喜びでした。日に日に食事量も増え、術後7日目で晴れて退院となりました。その頃には黄疸の数値も15分の1以下に治まり、炎症マーカーも半分以下に落ち着いてくれていました。術後、少しの間、腎不全の数値に波が出てしまいましたが、それも一過性で安定してくれました。腎不全があると、どうしても麻酔のリスクが上がってしまいますが、上手く切り抜けられました。

 

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